もう秋の声が聞こえてくる今日この頃。3ヶ月弱ぶりにWeb更新しました。
例によって今回もいつも同様、ただの日記です。
前回の延長みたいなものですが、引き続き工作日記。
心臓部であるPC部分はIntel Compute Stickの使いまわし、と言うか同じもの。
今回変わったのはDACです。約3年半ぶりにDACを新調しました。
タイトルでお分かりとは思いますが、CHORDの
Hugo2です。
まさか、DACを買い換える日が来るとは。CONCERO HPは今でも私のお気に入りです。何の不満もありません。
それでは何故変えたかと言うと....何か新しい工作がしたかったから。それだけです。
でも、Hugo2を買うつもりは当初、
全くありませんでした。いや本当です。
Hugo2を買わない(つもりだった)理由
Linuxで音出るのか?
CHORD Hugo2のWebページには以下の記述があります。
Driver support: Driverless with Mac OS X and Linux, driver required for Windows OS
|
なんと、linuxはドライバ要らずだと..マジっすか。
Linuxでコントロール出来るか?
音は出ても、ボリュームとかミュートとか、mixerコントロール系も普通に使えるんだろうか...
本当にLinuxで使い物になるか?
しつこいですが...初代Hugoとか、MojoとかDaveとか、linux関連の情報見つからないんですよね...
そんな中でもMojoの音量コントロールが出来ないって情報があったので、ますます不安。
linuxで使えるかどうかは私的には必須条件ですので、譲れないんですよね...。
バッテリ内蔵は面倒...(しかもユーザ交換不可)
確実に寿命がある部品だけに気になります。
寿命問題だけじゃなくて個別に充電しなきゃならなくなるし、面倒だなぁっと。
ボリュームが変な位置に有る。
実は初代Hugoの時から気になっている問題。
この位置じゃ、カバンの中で操作し辛いです。
linuxからmixerコントロール系が操作できれば問題無いけど、ダメだったらどうしようもない。
ボリュームだけでなく、各種コネクタが前後に分かれているのも、実運用上使いにくそうです。
初代Hugoの時も、買わずにやり過ごせた一番の理由がこれです。
Hugo2のボリュームがどんな位置にあるかというと....
折角画像加工したけど...このページ見ればよく判ります。
高い....。
こんな感じで、初代Hugoと同様に「なかったことにしよう」と思ってました....。
それなのに....
製品発表! へー。なんだ、また同じ様なUIかぁ...。
予約受付開始しました?ふーん...。
6月30日。発売日。軒並み在庫なし。売れてるの?そもそも出荷量少ないのかな。
7月1日。やっぱりどこのショップも次回入荷未定ですね。そうですね。
7月2日。あれ?Am*zonにSilverの在庫あり。キャンセルかな?...Silverだけかぁ...Blackの在庫もどっかにあったりするのかなぁ...
7月2日。なんとYodo*****.comにBlackあるじゃん。「在庫残少。ご注文はお早めに!」....。
7月3日。まだあるじゃん。誰か買わないのかー?黒はここにしかないぞー。
7月4日。まだあるのか...はぁ、仕方ないな....ポチ。おお、ちゃんと在庫なしになった。残り1個じゃショウガネェな...。
まぁ...いつもの流れですけどね。
そして紆余曲折あり2ヶ月弱。現時点でのスナップショット。
INTEL Compute stick Core m3 music player -- with CHORD Hugo2 -- (Rev.1) |
|
配置的には、CONCERO HPがHugo2に変わっただけ。
「買わない理由」にも書きましたが、Hugo2のVolumeは本体上面のかなり後方にあるトラックボール状のものです。
この配置にするとバッテリが邪魔でVolumeは操作できません。
実は購入当初しばらくはバッテリとHugo2は今とは上下逆の配置でした。
アルミサンドイッチ筐体のHugo2 Volume部分に大穴を開け、Volume調整ボールを直接操作していました。
その状態でカバンの中に入れたままでもVolume調整できなくもなかったのですが、試しにこんなリモコンを買ってみました。
ステアリング 学習 リモコン ハンドル リモコン 学習数8
Hugo2のリモコンを学習することは出来ました。
少なくとも音量調整には問題なく使えましたが、Muteとかはあまり旨く行かなかったかも...。
まー、使えないことはないんですが、カバンの中に向けて結構正確に狙わないとコントロールできません。
パワーが弱いとかでは無く、Hugo2のIR受光部も露出している訳じゃないので致し方無いでしょう。
こんな状態でしたが、現在は写真の様にVolumeは操作できない配置にしています。
「このリモコンで妥協した」と思われたでしょうか?
それとも、「LinuxからVolumeがコントロール出来たからオッケー!」って思われたでしょうか。
残念ながら、LinuxからHugo2のVolumeはコントロールできませんでした。
残念です。kernel的には普通にmixerが見えており、パラメータの書き込みも出来るのですが、見えている所も書き換えている所も間違っている様です。
ちなみに、音楽の再生自体は問題無い様です。但し、Native DSDについてはパラメータの組み合わせだけでイケるのか、kernelに手を入れなければダメなのか、
まだ追求できていませんが、旨く音が出せていないです。DoPは問題ありませんでした。
但し、ハード工作や自前ソフトの改造ばかりやっていたので、テストすら出来ていないだけですけどね。
サクッとKernel sourceを追ってみましたが、手を加えればHugo2をHugo2として認識してNative DSDを再生させることはできそうです。
手を加えなくても、なんとかなりそうな気もしたのですが、工作に夢中で後回しになってます。
若干、話が逸れましたが、Linuxからコントロール出来なくても、ワイヤレスリモコンがあるので、本体で操作せずとも何とかならなくもないのですが...前述の様に、赤外線リモコンの使い勝手は(私の用途の場合)最悪です。
そこで、自分的には最終手段とも思える決断をしました。
USB接続の赤外線リモコン(以下USB-IR)を内蔵してみました。
2PortあるUSBをDACとSSDで使い果たしているCompute Stickに、USB-IRを付ける為
だけにUSBハブを入れると言う事。
これを最終手段と言っています。
でもUSB HUBを入れるだけなら別に大した事ではありません。
なにが問題かと言うと、USB-IR等の低速シリアルデバイスは、12Mbpsで動作するFull Speed Deviceなのですが、
音楽データの転送に使うSSD(USB2.0で接続している)や、DACは480Mbpsで動作するHigh Speed Deviceとして使っています。
ところが普通のHUB(Single-TTと言う)はFull Speed Deviceが一つでも存在すると、
他のポートに接続した480MbpsのHigh Speed Device機器まで12Mbpsの速度に道連れにしてしまいます。
結果、USB-IRは増設したUSB HUBには接続できず、2portしかないCompute Stickに直刺しする事になります。
本来の目的を達成する為に重要なデバイスであるDACとSSDはUSB HUBでタコ足接続。そして無くても何とかなるUSB-IRは機器直結です。本末転倒とはこのことか。
この問題は、Multi-TTなHUBを使えば解決します。でも、超小型とMulti-TTは両立しません。私の用途に応用できるようなコンパクトなものは恐らく無いでしょう。
ちなみに調査の過程で勉強になりましたが、DJ,DTM業界ではMulti-TTなHUBのニーズが認知されており、DTM向けにMulti-TTをアピールした製品が結構見つかります。
と、つらつらと纏まり無く書きましたが、この事は工作前から分かっていましたので、「最終手段」扱いなのです....。
つまり、本来ならやらない方が良いのは明らかですが、面白そうだし便利だし...思いついちゃったので工作開始です。
と言うわけで、HUBとUSB-IRがこの辺に入っています。って何だか判らん写真だが、真後ろです。
Tail side. Zero4U, irMagician |
|
斜めになって白いMicroUSBが刺さった基板がUSB-IRです。正確にはUSB接続のIRリモコンと言うべきか。
モノは大宮技研さんの
irMagicianです。
SWITCH SCIENCEさんで買いました。
斜めなのは、この向きならHugo2へ赤外線が届いたから....最初は...。まぁ無理があるのは判っていたのですが、後述のHugo2冷却用FANを追加したら、赤外線が届かなくなったので....赤外線発射用LEDは切り離してHugo2側のサンドイッチ筐体内に入れちゃいました。つまり現時点では斜めになっている意味は皆無です。
実はirMagicianを買う前にBitTradeOneさんの
USB赤外線リモコンアドバンスも試しました。結論としてはNGです。ブルーレイレコーダ等にはちゃんと使えましたが、Hugo2のリモコンを学習することは出来ませんでした。
USB HUBはirMagicianの奥(と言うか上と言うか...)に設置。モノは
Zero4Uと言う、Raspberry Pi Zero向けのHUBです。コンパクト且つセルフパワーで使えるので気に入りました。しかし最近の製品にしては珍しくMini USB接続です。Mini USBコネクタの加工なんて久しぶり過ぎて忘れてます。
SWITCH SCIENCEさんでもアマゾンさんでも買えます。
そして、スマホから操作するWebリモコンもHugo2向けに一新しました。
Hugo2のリモコンっぽいのと、Webリモコンメインページがこちら。
メインページは既にいっぱいいっぱいなのでSYNCボタンを小さくして無理やりHugo2リモコン呼び出しボタンを増設。
小さくてよく判りませんが、青いゴチャっとした絵はHugo2の心臓部画像です。
もちろん、メインページでも今まで通りの音量調整が可能です。
う、、HiResロゴ部分のhtmlトリミングサイズが間違ってる事を今発見。
Web Interface for Hugo2 |
|
|
Alsa/Kernelからコントロール出来れば一番いいのですが、USB-IRでしか実現出来なかったであろう事もあります。
それはHugo2の電源を切る事です。考え様によっては「電源OFF」を実現する為にもUSB-IR付けて良かったと言えるかも。
ちなみに、Hugo2のリモコンには電源ボタンがありますが、電源ONには使えません。まぁ、バッテリ駆動だし、しょうがないか。
あ、本物のリモコンはこんなのです。同じボタン配置+余計なボタン追加してみた。
INTEL Compute stick Core m3 music player -- with CHORD Hugo2 -- (Rev.1) |
|
Hugo2は熱いです。充電しながら音楽再生が可能な事も売り文句の一つなのですが...適度にクーラーが効いた部屋でも、オーバーヒートで自動シャットダウンしてしまいます。
まー、この状態で更にクラッチバックにいれたままなので、そりゃ熱くなるのも仕方ないんですが。
しかたがないのでブロアファンを入れました。
コパルのF455B-05MDです。厚さ5mmです。結構強力ですが、それなりにうるさいです。ノイズと冷却力の妥協点として4V強に電圧制御しています。
FANのおかげで10時間程度連続稼働させても耐えるようになりました。
F455B-05LDという若干低速度のFANも入手したのですが、とりあえず補充部品にしときます。
|
INTEL Compute stick Core m3 music player -- with CHORD Hugo2 -- (Rev.1) |
|
Hugo2はMicro USBから給電します...強度大丈夫でしょうか...。充電の度に抜き差しが必要な部分なのでとても不安。
と言うわけで、そろそろ工作のネタも尽きて来たのでオマケを付けてみた。
バッテリの右側、画面中央のヤツ、単純なMicro USB延長ケーブルです。
Hugo2の充電端子(真下にあるヤツ)をちょいと伸ばしただけ。
テーマは「More power!!」。
ちなみに..このオマケ、作るのに2日掛かった....。
|
INTEL Compute stick Core m3 music player -- with CHORD Hugo2 -- (Rev.1) |
|
右側面から見た舞台裏。
放熱の事を考えると、開放フレーム方式もそんなに悪くないよ。まぁ、加工が楽なんだけど。
FAN制御用のDC-DCコンバータが刺さっています。回転数も気分で変えられます。
|
電源を入れるときにはバッテリとHugo2の両方をONにしなくちゃなりませんが、電源OFFはスマホから一発です。
...いや、最後にバッテリをOFFにしなくちゃならんけど、Shutdownは同時にできるので...
irMagicianのコントローラは久しぶりにC言語で書いてみました。
Hugo2の赤外線生データをバリバリ埋め込んだガチガチのハードコーディングです。
ボリュームを数十回上げ下げするのにスクリプトぶん回すのはちょっとなぁと思ったのでCで書いてみました。
structureの定義方法とか完璧に忘れてて、ちょっとショックだった。
まぁ、こんなニッチなものは自分で何とかするしか無いのが世の常ですしね。
そんな感じの今日この頃。