気がつけばHugo2。Part 2



22 Dec. 2017

気が付けば既に年の瀬。日記を書くのも4ヶ月ぶりです。
久しぶりの日記だからか、無駄に長くなっちゃった。

毎度の事ですが物凄く個人的な趣味のページなので、その点はご容赦願います。

例によって前回に続く工作日記。
改めて読み返してみると、Hugo2購入から既に半年近く経つ事にちょっと驚いた。

Hugo2の「音」に対する感想を何も書いていなかったので、ちょっとだけ。
半年近く使った現時点を以ても「良いんだけど若干微妙...」が正直な気持ち。

確かに「凄い」です。これは認めざるを得ません。しかし全面的に納得できるかと言うと...難しいです。

客観的な評価では無く、主観的な感想にしかならない部分での「微妙」な違和感を僅かながら持っています。
それは、音の表現方法に対する考え方の違いと言った、ある意味「好き嫌い」に近い範疇に属する部分です。

総じてHugo2の「音」には圧倒されています。CONCERO HPと比較しても違うソースを聞いているかと思う事もあります。

bitrateの低い音源でも、それを感じさせない音が出ます。アップサンプリングの作りが凄いのかな。
でも音源によっては録音の悪さがずばっと表に出てきちゃったりもします。
かと思えばクリッピングしてる部分や、元々の録音自体に問題のあるノイズ等が、ほとんど目立たなくなったりもする。
ノイズシェーピング?ノイズリダクション?が強力に行われていると言うことでしょうか。
かなり積極的に音をコントロールしているように思われます。
それに対し、所謂ハイレゾ音源については、ナチュラルな音がそのまま出ている印象です。

違和感の正体は、加工された感、アーティフィシャルな印象を感じる音なのかもしれません。

聴感上のハーモナイズを重視したリスニング志向なのか、原音再生に忠実なモニター志向なのか、良く判らない。
そもそも私自身がモニター志向云々の固定観念から脱却しなければダメなのかもしれません。

ネガティブな意見に見えるかもしれませんが、トータルでは概ね満足しています。ただ100%の賞賛も出来ないかな。

閑話休題。工作の日記です。

兎に角、何らかの物理的な加工をしていないと気が済まない馬鹿なので、目的に実用性を伴わない事も多々あります。

今回もその最たるもの。「物理ボリューム作ってみた。」です....。 って最初からあるじゃん。

しかも、前回「Hugo2を買わない(つもりだった)理由」として挙げた、「ボリュームが変な位置にある」への対策ではありません。
単純に、「工作出来るネタはないのかー」と、いつもの発作が出ただけです。

まずは全体像。こんな感じです。ちょこちょこと変わった部分もあります。
ボリュームを設置する位置に悩んだ挙句、2日掛けて作ったHugo2充電用MicroUSB端子を移動しました。
移動ついでにまた1日掛かりで改造して給電すると光るようにしておいた。はっ!いつものデフォルトじゃん。

INTEL Compute stick Core m3 with CHORD Hugo2 and volume knob(Rev.2)
with Volume knob

そして、今回の工作部分のどアップ。
USB接続で動作するボリュームノブです。
USB Human Interface DeviceつまりUSB-HIDクラスデバイスに準拠しているので普通にlinuxでも使えます。
といっても普通じゃない環境で使ってるのでイベントは全部自前でコントロールしちゃってるけど。

実はこれは紆余曲折あった後の改良版。つまりRev.2です。

USB-HID volume knob(Rev.2)
USB-HID Volume knob(rev.2)



Rev.1は、これ。ほぼキット通りの部品を元に加工したものです。

正確にはこれはRev.1じゃなくてRev.1.5かな。既に限定版HATAノブに特化したクリアランスに改造したもの。
...ネジが2個も付いてるのはクリアランス調整の限界だったから。

USB-HID volume knob(Rev.1)
USB-HID Volume knob(rev.1)


コントローラは、Switch Scienceさんで見つけた USB-HID Volume Controller V2.0 です。



2013年に売り出された物との事、単機能に特化して小型なので嬉しいのですが、残念ながら既に在庫は無い様です。


ケースは、タカチのSW-90Bです。 Rev.2作る時に6個入りを発注した。6個で\900なんだもん。



このケースは変なサイズ(21mmx25mmx90mm)ですがバッテリの横に割り込ませるのに丁度良く、USB-HIDコントローラも問題無く収容できる正にうってつけなサイズでした。
...最初は丁度良かったんだけどね....


ボリュームつまみはロータリーエンコーダです。可変抵抗と違いエンドレス回転し、クリック毎にパルスが出るタイプ。
キットに付属していたエンコーダは 秋月さんの商品 そのものでした。秋月さん作成の参考資料も同梱されてました。

赤/緑, 赤/青, 青/オレンジの3タイプあり、2色のLEDで軸が光ります。


1個 \270です。仕様書は中国語。

最初はrev.1で満足して暫く使っていましたが...もの足りなくなってきました。...いや単に工作がしたいだけです。


何がイジレるでしょうか。ざっとこんなところが気に入らない点です。

  • ノブ自体が透明のプラスチックでLEDで発光する...のは良いんだけど、ノブ自体が安っぽいよ。

    というか、秋月さんで40円 で売ってるモノ。実際に安い....。


  • チャタリングが結構ある。
    ボリュームアップしてるのに、ダウン方向に動いた信号が検出されたり、ノブをプッシュする際にアップダウンも発生しちゃったりする。 最初はこの様な情報からもノイズ除去するのは結構難しいのかなと思っていたけど...

  • 軸が結構フニャフニャ。
    グラつくと言うか、カッチリ感が無いです。プラスチックの軸だし、プッシュスイッチも入ってるからショウガネーカ。とは思いますが。


  • 文句多いですが、チャタリング以外は機能的に問題があるわけでも無く、実用に困るものでもありません。

    でも、ノブの交換だけならすぐにでも出来ます。

    ...といいつつ、このノブ、一度差し込むと抜くのは困難です。説明書にも抜けないので注意と書いてある。

    破壊覚悟で試してみたら...無理矢理抜いたら軸ごと引っこ抜けた....抜ける構造になってるので復元できますけどね。
    結局、軸をラジペンで固定してCRC556ぶちかましたら抜けました。40円のノブは傷物になりましたけど。

    ナイスなノブは無いかなぁ? とWeb散策してみても...なかなかビビッと来るモノは見つかりません。
    計測器用の巨大なダイアルとか、悪くないけどそんなのデカくて使えないし。

    そして現時点での私的な解がこちら。HATAブランドのノブです。
    実はこれ、ギターとかベース用に作られたノブです。

    そのなかでも、特に尖ってるモノがありました。

    六角三連ノブ Φ6.0/ミリ 3個セット [コントロールノブ] 【限定生産品】



    3個セットで\6,000!! 一つ\2,000です。\40のノブが50個買えます。
    値段も尖ってますが...実際に角が尖ってます。普通ならあり得ないです。
    と言うか明らかに作為的に尖らせてます。だがそれが良い。

    残念ながら限定品との事、欲しかったチタン色は買えましたが、ブラックは既に在庫無しでした。

    調子に乗ってこれ以外に「常識的な形」のHATAノブも一緒にトータル12個程買ったら...\1,500x9+\6,000=....。


    そしてノブをパネル面ギリギリになる様に再工作した結果、最大の特徴でもある「光る!」は全く見えなくなりました。

    ノブは満足。光らなくても良いなら...もっと良いロータリーエンコーダ無いかなぁ。

    と言う訳で次のステップへ。

  • ALPS 11型金属軸タイプ EC11シリーズ EC11B15242AE



  • Amazonで2個\1,610だった。

    金属軸だしサイズもほぼ同じだし電気的特性も似てるので良いかなぁ?と。
    クリックのフィールも良いし、金属軸のおかげか軸ブレも皆無。なかなか良い。

    しかし最大の問題が...。2クリックで1パルスしか出ない。

    つまり2クリックしないと音量が変わらない...これじゃダメです。

    ....いや、ちゃんと仕様に書いてありました。クリック数30,パルス数15って。よく読めよ。

    チャタリングは発生しない様ですが、そのためにパルスが半分って事では無いよなぁ
    ALPSのカタログを見てもパルス数がクリックの半分の物ばかりです。
    大きなサイズの物ならクリック数=パルス数もあるけどデカすぎ。
    クリック数がパルスの倍になる仕様のメリットって、直接AB端子の信号読むレベルじゃないと判らないんだろうな....。


    と言う訳で挫折その1。

    これ位じゃメゲません。次はこれです。

    ALPSはダメでしたが、COPALにはちゃんとクリック数とパルス数(分解能)が同じ製品がちゃんとありました。

  • Nidec COPAL REC16K25-201



  • 新製品らしい。以下の3点が部品のセールストークとして使われています。

    ● 小型16mm 角のコンパクトサイズを継承
    ● 安定した抜群の操作感(クリック感、スイッチ感)
    ● 長寿命タイプ(200 万回転)

    マルツオンラインさんで1個\1,540でした。

    16mm角なんでサイズは余裕でしょう。と軽く発注。

    今までのと違って「光学式」です。pinアサインが今までのとだいぶ違う。
    でも5V供給すりゃイケそうだし、出力される信号波形は同じっぽいので、なんとかなるかなぁっと。

    若干無茶だったかもしれないけど、5V供給したらちゃんと動いた。

    クリック感は抜群に良いです。プッシュスイッチは若干シブい粘り気味..。
    でもこれは良い。軸の安定度も高くブレはほぼ皆無。

    想定外だったのは、チャタリングが皆無です。光学式だから? 機械式だと発生する問題なんだろうか。

    まさに何の問題もありません。これっきゃないです。


    んんん??ケースぎりぎりのサイズかな??

    最悪ケースか接続端子枠のどっちか削ればなんとかなるっしょ....。


    絶対入らない。接続端子が3mmはみ出す。...終了?。

    ...........
    ...........

    いやいや、メゲません。まだまだ続きます。

    REC16Kの特徴を読むと...

    「● 小型16mm 角のコンパクトサイズを継承」


    継承?... 何を継承したんだ?とカタログをずーっと見ていくと...あるじゃん。

  • シリーズ名:ロータリエンコーダ REC16 / RES16



  • これなら接続端子は16mm角の内部です。なんでこの構造を継承してないんだ。泣く。

    今度こそオッケーですね。電気的特性もはみ出す奴と同じだし。
    軸がプラスチックなのが心残りだけど,,,

    マルツオンラインさんで1個\1,640。
    こっちの方が高いのか!!プラ軸なのに....。

    まぁいい。翌日到着!!.......クリック感はまぁいい。...このプッシュスイッチ...ストローク2段あるのか??


    ここで長考。

    ..........................

    やっぱ操作フィーリングが大事だよね。物理的に入らない?

    エンジンが入らない?ボンネットに穴開けりゃいいじゃん。 いや、あれはエアインテーク...何の話だ...。

    別にこのケースにこだわる必要は無い(6個も買っちゃったけど)ですが、ちょっとだけ大きいケースなんて無さそうです。
    下駄はかせてかさ上げするか?いっそ、いつものアルミ板工作でも始めちゃおうかとも思ったのですが、ちょっと面倒で...

    結局ボンネットに穴方式です。2mm程はみ出してますが、見えないし、ゴム足付ければ問題無しって事で...。

    USB-HID volume knob(Rev.2)
    USB-HID Volume knob(rev.2)


    今回もパネル面ギリギリ設置したかったんだけど、剛性感も確保したいので普通にねじ止めした。
    そろそろ面倒になってきたと言うのが正直な所だが。

    一般的にボリュームやエンコーダを止めるナットもM7 P=0.75と言う変態ナットがデフォルトだけど、こいつはM9 P=0.75と言う更に変態ナットだ。 M7,M9どっちも「薄型管用ナット」と言う扱いで存在してるので特殊とまでは言わないけど、普通にホームセンタとかじゃ買えないので困る。

    折角LEDを光らせる回路も入っているし、転がってた車用のRGB LEDを直結改造流用して底面から出してみた。見えないけど。

    Conclusion

    このUSB-HIDキットは、ノブの回転によるボリュームUp,Downに加え、ノブを押すとMuteする機能を持っています。
    しかし私はMuteボタンの押下シグナル受信時にこれをソフトウェア的にPause/Playへ変えています。
    更にPause中にノブを回すと前の曲・次の曲へ移動する様にしてみました。これ一個で結構コントロールできるので以外に便利。
    もちろんCONCERO同様、秘密の呪文回転でシャットダウンが発動する様になっています。

    ...おぉ、目的の無かった無駄な工作に有効な意味を見出せたかもしれない。

    ボリュームがロータリーエンコーダと言う製品は最近では珍しくもありません。
    私の愛する Ressonessence Labs CONCERO HP もその一つです。
    今回、部品としてのロータリーエンコーダを色々と比較した経験から評価すると、CONCERO HPのエンコーダはクリックストップが甘く、カッチリしていません。とても軽いクリックなので、そもそもその方向にチューニングされたエンコーダなのかもしれませんが、色々試した今となってはあまり好みとは言えないものです。

    今回採用したCOPALのREC16Kシリーズの様な「遊び」の全くないカッチリ感が好きです。
    REC16Kは製品特徴として「安定した抜群の操作感」を打ち出しており、従来品であるREC16シリーズと比較しても明らかに改良されています。 その点ではGood job!と言う事ができそうです。

    でも、筆頭に挙げられた特徴である「小型16mm 角のコンパクトサイズを継承」については...
    ...確かに本体部分は16mmだけどさぁ...と、文句も言いたいかな。


    そんな感じの今日この頃。

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