夏休みの工作 エンジンに連動するシガーソケット電源

作成日 2013年8月21日
更新日 2013年8月26日改版


別に暑いからと言う訳ではありませんが、最近あまり工作してませんでした。
ストレス解消?に夏休みの工作をしたので、Webに記録を載せてみます。

今回はちょっと毛色の違う、車関係の工作ネタです。
但し毎度の事ですが、今回も完璧に私の日記帳ですので、その点ご容赦願います。

しかも恐らく99.99%の人には何の参考にもなりません...。

市販品で、似たような機能を持つ製品も発見しました。 詳しくはページのここに。



唐突ですが、私の車のシガーソケットは、イグニションキーに連動しません。
つまりキーを抜いても、常時バッテリーから通電されっぱなしです。
と言っても、故障してる訳じゃありません。そういう仕様なのです。

でも、これじゃ、安心して車載電装品は使えません。
うっかり電装品を差したままにしたら、バッテリーがあがってしまいます。

かと言って、いわゆるアクセサリー電源(ACC電源)の概念すら無い車ってわけじゃありません。
むしろ、積極的に電化?の進んだ車と言えるかもしれません。
ボイスコントロールでbluetooth接続された電話だって掛けられます...英語しか理解してくれないけど。

ただシガーソケットは常時通電が仕様だと言う事です。

50年程続く、何かの伝統なんでしょうか...

ここまでお読みになられれば、

「そんなもん、FUSE BOXからACC電源分岐すりゃいいだけじゃん!」


と思われる事でしょう。

普通はそう思いますよね。私もそのつもりでした。

ところが、調べてみると、この車、バッテリーラインをデータバスとしても使っているとの事。
何も考えずに下手な電装品を繋げちゃうとまずいらしいです。

色々調べてみましたが、「ノイズ対策必要」って話はありますが、具体的な対策例も、そして問題例もなかなか見つかりません。
ノイズ対策と言ったって、繋げる機器に応じて必要な措置は大きく違うものです。
適当なノイズフィルタを噛ませば済むものじゃ無いはずです。
そして、「FUSE No.XXからACC取るのが定番!」ってのもはっきりしません。
Webで調べても、皆さん色々試してポイントを決めている様です。

でも大抵の人は、 この手のパーツを使って、そのFUSEから直接電源取ってるだけみたい。
個人的には直接電源取るのでは無く、リレーを駆動する程度に留めておきたい気もします。
まぁ、リレーにはサージの問題があるのでFUSEにただ直結する訳にもいきません。
1A程度の電装品なら、直接FUSEから取った方が問題も少ないのかな。

ちなみに、シガーソケットをACC電源に替える作業を請け負ってくれるディーラーもある様です。
私も納車前にディーラーに相談してみましたが、ノイズへの保証が出来ないことを理由に断られました。
ディーラーによって対応が違うのは疑問ではありますが...正しい対応であることは事実ですので致し方ありません。

どーすっかなー。でも繋げたい電装品があるわけじゃ無いし。。。と言うことで放置してました。

実際問題、カーナビ、ETCも純正オプションで付けちゃいましたし、ナビにはオービス警告機能もついてます。
そしてカーオーディオにはbluetoothも内蔵されていて、スマホと繋がります。
USB端子も標準装備されています。あ、リアビューカメラも標準装備です。
もはや追加したい機器はドライブレコーダ位しか思いつかないほどです。

と、特にこれ以上の進展も、悪あがきもせず、今に至りました。



さて、特に出かける予定も無く、夏休みに突入です。
室温は36度を越え、工作するには最悪の環境です。
いつもの週末と変わらず付近をぶらついていると、イエローハットでこんな製品を見つけました。

エーモン エンジン連動ON-OFFユニットです。

何ができるものかと言うと、

  • エンジン始動・停止を検知して、LEDを自動でON-OFFできる!
  • バッテリーにつなぐだけのカンタン配線!
  • ハイブリッド車にも対応!
  • (製品ページのコピペです)

    エーモンは車関係の電装アクセサリ、特にLED関連の自作パーツを意欲的に発売しているメーカーです。
    この製品も、LEDデイライトをDIYで取り付ける際、配線をエンジンルーム内だけで完結させる事を主用途としたパーツらしいです。

    「これを使えば、車自体に手を加えること無く、ACC電源と同じ事できそう。」

    パッケージを見ると「出力可能電流500mA」とあります。
    直接駆動できるのは0.5Aまで。これはLEDなら十分な電流値でしょう。
    でも一般的な電装品を動かすには小さすぎます。最低でも10倍は欲しいところ。

    「んじゃ、これでリレーを駆動すりゃいいじゃん! ちょっと工作してみっか。」

    と言う「工作する事が目的」な、いつもの流れが発動しました。


    今回はDistagon 21mm f2.8 zf.2で撮影してみました。
    あ、パッケージ写真はメーカーの画像をそのままお借りしちゃってます。

    Version 2.2
    Version2.2
    今のところの最新版 Version 2.2です。

    Version 2.1に対し、以下の変更を加えました。

  • リレーにフリーホイールダイオードを追加。
  • 出力側を、USB3.1A対応の2連シガーソケットに変更。
  • 出力側に、ノイズフィルターを追加。

  • Version 2.1
    Version 2.1
    Version 2.1です。

    ケースは、ドリンクホルダーに入れられるタイプの灰皿を使いました。
    これをフロアコンソールBOXに格納し、BOX内のシガーソケットから給電します。

    今回の工作はほとんどイエローハットで調達した部品で作りました。
    おかげで8/10(ハットの日?)には 「特製風呂桶」 を貰いました。意味不明です。

    蓋にはON/OFFスイッチを着けました。
    ユニット自体への給電を完全にカットする為のスイッチです。
    私は週末位しか運転しないので、無駄な待機電力も避けたいです。
    もちろん、シガープラグから抜けば良いだけなので、特に必須ではないです。

    スイッチはON/OFFマークが字光式になっており、別電源で点灯するタイプにしました。
    通常はイルミネーション電源に連動させて、夜間でも見える様にする目的のものです。
    今回はこれをユニットの出力に連動させ、動作モニターとして使いたかったのです。

    ところが日中だとちょっと光が弱すぎました。
    結局、後から横に青色LEDを埋設したので、Version 2 -> Version 2.1です。
    Core parts
    amon 2850 package
    これがエーモンの「エンジン連動ON-OFFユニット」です。

    amazonあたりだと\2,000位で買える様です。

    バッテリに直結が必要です。コードを延長したりカットしてはダメだと書いてあります。

    ...ので、端子をギボシ端子に付け替えるのはOKの様ですね?....。

    バッテリに直結する位ですから、待機電力についての記述があっても良さそうな気もします。
    何も書いてないのは、殆ど気にする必要無いからでしょうか。ちょっと気になります。
    Sample circuit
    amon 2850 sample circuit
    「リレーを駆動すりゃいいじゃん!」と考えて購入しましたが、パッケージを開けてびっくり。

    「500mA以上のLEDを接続する場合」としてリレーを使ったサンプル回路が載っていました。

    当初は、サンプル回路でリレーが直結になっていたことから、気になりつつも直結しました。
    しかし、その後Webを調査してみると...
    こことか ここ 読むと、ユーザ側でそれなりの対応が必要な気がしてきました。
    やっぱりダイオードは入れた方が安心です。
    と言うことで、Version2.2ではフリーホイールダイオードを組み込みました。
    リレー基板に直接ハンダ付けです。

    それ以外は、ほぼこの回路位にしかなり得ませんが...
    実際の回路では連動ユニットの前段に動作カット用のスイッチを入れました。
    また、電源入力側と電源出力側には10Aのヒューズが入っています。
    Version 2.1 part2
    Version 2.1 part 2
    Version 2.1 その2

    灰皿の本体にも大穴を1つ開け、グロメットを介して電源の入出力ケーブルを出してます。
    電源出力側シガーソケットは、とりあえずシンプルに1つ口ソケットをつけました。
    その後、Version2.2でUSB端子付き2port増設ソケットに替えました。

    ちなみに、このスイッチを付けるには、四角型の穴を開ける必要があります。
    綺麗に角穴を開けるのは大変なので、丸穴タイプで済ませたいのが人情也。
    実は今回の工作で一番時間が掛かってるのが、この四角穴彫りです。
    core dump
    core dump
    中身。

    まー、ギボシ端子やら平型端子やらで連結しただけなので無駄なケーブルだらけです。
    今回はオマケのLEDを接続する所と、ダイオードにしかハンダは使ってません。
    暑いので丁度良いと思いきや、圧着ペンチ握り締める方が疲れますね。。

    リレーは取りあえずコンパクトな10Aリレーを繋いであります。
    Version2.2でノイズフィルターを入れちゃったので、8Aが出力限界になりました。
    また、そろそろこのケースも中身満タンになってしまいました。

    Version 1
    Version 1
    唐突にVersion 1登場。

    実はこれが最初につくったもの。
    丸穴開ければ取り付けられるスイッチで作ってみたけど、気に入らず...。

    どこかにぶつかって誤操作にならないようにシーソータイプのスイッチを使いたかったけど、
    丸穴開けるだけで済ませたいと思い、このスイッチにしたが、でっぱりすぎです。

    「気に入らない」以外の問題は無いのですが、気に入らないのでVer 2作っちゃいました。

    結局、蓋がもう1つ欲しくて、同じ灰皿を2つも買う事になった。
    型番メモ
    Ash tray
    なぜか突然売りきれた灰皿

    CARMATE DZ101

    \1,000位。

    私が2個も買っちゃったので某店舗では売り切れ。

    実は今回の工作、ドリンクホルダーに入る必要性はありません。
    加工性が良さそうで丁度良いサイズだったので使って見ました。

    蓋に太陽電池が付いているタイプが圧倒的に多い。
    何も無いのが欲しかったので、これを選択。

    但しヒンジが立派過ぎて工作の邪魔。
    型番メモ
    compact relay
    リレー

    amon 1586 コンパクトリレー (10A)

    \1,000位。

    10Aあれば十分でしょう。多分

    気になるのは...エンジン連動ON-OFFユニットのサンプル回路で使われているのは、
    1588 ユニット用リレーだと言う事です。
    名前は「ユニット用リレー」ですが「エンジン連動ON-OFFユニット用」ではありません。
    これはMOS-FET型なので通常の電磁リレーの用なサージは無いはず。
    特にユニット用リレー以外は使うなとは書いていないので、大丈夫だとは思うが...。

    まぁ、サージの影響はエンジン連動ON-OFFユニット内と、リレー接点程度に留まります。
    しかし、フリーホイールダイオードは無駄ではありませんので、追加しました。
    型番メモ
    switch
    スイッチ

    amon 1632 ロッカスイッチ

    \1,000位。

    スイッチ自体のON/OFFの状態が目視判別できることが必要なので、この形状を選択。
    オルタネート型のプッシュスイッチは目視ではスイッチ自体のON/OFFが分からないし、
    トグルスイッチだと、接触等による誤動作のリスクがあるので除外。

    スイッチ自体のON/OFFとは無関係にLEDを照光させられるので選択しました。
    でも既述の通り、動作確認用に使うには光量不足でした。
    ON/OFFの文字がまぶしくてもしょうがないので当たり前ですね。

    「スイッチ自体のON/OFF」を目視できる必要とは、
    ええっと、状態遷移で示すと...

    No. スイッチ エンジン LED STATUS
    1 OFF STOP OFF 完全停止
    2 OFF START OFF 完全停止
    3 ON STOP OFF 待機電流消費中
    4 ON START ON 電源出力中

    ここでNo.1とNo.3の状態を目視で判別できることが目的です。

    普通ならスイッチをONにしたときにLEDを光らせればOKなのですが。
    今回の場合、No.3のまま放置すると、LED付きっぱなし放置状態になってしまう。

    私にとっての最悪のケースは、スイッチONのまま1週間放置してしまう事です。
    スイッチ自身に連動するLEDなんか着けちゃうと、1週間光りっぱなしになっちゃう。
    この場合でも、エンジン連動ON-OFFユニットの待機電流だけで済ますことが必要です。
    そのため、スイッチとLEDを連動させる訳には行きません。
    型番メモ
    Socket
    増設ソケット

    カシムラ セパレート2連ソケットUSB2口 3.1A KX-177

    \1,500位。

    iPhone/iPad専用っぽい書き方が気に入らないが。。。
    例によってデータラインに電圧掛けてるんでしょう。

    型番メモ
    Noise filter
    電源ノイズフィルター

    オーディオテクニカ AT-NF400

    \3,000位。

    まぁ、気休めです。

    出力側機器のノイズもフィルタしてくれるらしいので、追加してみました。

    でも、耐容量は8Aなので、これがFUSEの代わりになってしまう可能性あり。

    ご参考
    Lauda XL-3300U
    ノイズレスSuper電源ソケット(自動ON/OFF+Uプラグ)

    ラウダ XL-3300U

    \7,980 ラウダインターネット価格

    こんな製品もあるのを発見しました。

    大体、同じ機能は入っていますね。
    ただ、合計出力 4A、USB出力0.5Aというのは、どちらもちょっと小さいな。
    また、ノイズフィルタは、プラス電極のみとの事。

    ご参考まで。


    それで?

    まぁ、問題無く、期待通りに動作する様です。

    エンジンをかけると、1秒程度で出力がONになり、エンジン停止時には1秒位で出力はOFFになります。

    最大の問題は、使い道がまだ無い事です。


    おわり。


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